讃岐うどん用の小麦はオーストラリア産小麦の方が品質がいいという話は既に書いた(ここ)。 お米はどうなんだろう。海外で食べたカリフォルニア米はなかなかのものだったし、最近は日本市場用に品種改良され、一度食べたら日本の標準米なんか食べら れないという話も聞く。食べ比べてみたいのだが、どこにも売っていない。なぜだ。今朝の日経新聞にそのからくりが書いてあった。
以下要点:
やっぱり日本の農業と農政が日本経済のガンだな。
- 国内の流通するコメのうち、最大の産地は、新潟でも北海道でもない。海外だ。量的に北海道や新潟をはるかにしのぐ。ウルグアイラウンド合意に基づきミニマムアクセスとして年間77万トン輸入されているからだ。
- でも主食用にはほとんどで回らない。国内農家への影響を抑えるためだ。
- 主食用は売買同時入札方式で輸入されるが(この仕組みの説明は省く)、農水省は非公表の「予定価格」を決めており、この予定価格が「国産米に配慮 して高く設定されている」というのが関係者の見方。だから「はじめから勝負にならない」ので輸入米は輸入されても売れ残ってしまう。
- 売れ残った輸入米は倉庫で保管する。最後には援助用として輸出する。
- 輸入米の費用は食糧管理特別会計から出す。買い入れ額は350億円(2002年度)、在庫管理だけで年間100億円以上かかる。輸出にかかる経費も最近6年間で514億円の税金を投入。
- 何とか有効に輸入米を使えないか加工用に検討されているが、一番の需要家清酒メーカーは「輸入米でも良い酒が出来ることは承知しているが、消費者 イメージが大切」と慎重。また某清酒メーカーの社長は「外国産米を使って目立った動きをすると地元の反発が怖い」と漏らす。実際、外国産米を使ったメー カーの酒が農家や酒販店の反発を買い、不買運動に発展した例があるという。
- こうして各地の倉庫は輸入米で埋め尽くされて行く。
やっぱり日本の農業と農政が日本経済のガンだな。
Posted: Mon - November 15, 2004 at 11:00 AM Letter from Yochomachi 農業問題 Previous Next Comments (17)
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